こーゆーのを読んでるッ!!

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いちご100% 第067話 「もうひとつの合宿」 

「いつも… ここで会ってたんだ西野さんと…」
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「ふぅーんそうなんだ 真中くん教えてくれたっていいのに」

●笑顔の向こう側に隠された想いは…!?

驚いたのは真中のほうだった。
『怒って…ない?』
…普通の東城だった それからもずっと東城はいつもの通りで…

『考えすぎだったのか? 俺と西野が会ったら東城が傷付くって思ったのは 
東城といいカンジなのときもあったのに何であんなに無反応なんだ』

そして真中淳平は 高校2年生の夏休みを迎え 映研の合宿先へ向かう列車に揺られていた。

実は待ち合わせの時間に寝坊した真中。
家の用事で後から来ることになっていた東城とふたりきりで列車に乗っているのである。
東城といえばよっぽど疲れているらしく ずっと眠ったままであった。
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この寝ぼけた顔。こんなボケた東城もかわいいですね。

合宿先の駅に降り立つ二人。
真中は気を使って東城の荷物を持ってあげる。
「…そんなに優しくしてくれなくても大丈夫だよ…」
東城にしてみればこの間の映画館での一件のことを 含ませた一言だったに違いない。

もうバスも終わってしまったくらい田舎の山道を地図を頼りに歩いていく。
…でも意外と田舎の道も複雑なもので
 
夕方5時半になっても 全然回りの景色は変わらず 携帯も圏外となる。
東城は弱音を吐かないでいてくれるから「本当は迷ったんじゃ?」なんて言える状況になかった

そこで真中は提案する。
東城を休ませてその間 自分はこの道の先の様子を見に行くと。

荷物と共に東城は『ちょこん』とすわって真中を待っていた。
しかし天候はだんだんと不穏な雲行きとなりはじめる、
待っている間に飛び出してきた野生のウサギや花に心奪われるものの
いつまで待っても帰ってこない真中を心配し始める。

そしてついに荷物を置いて真中を探しに走り始める。
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残された荷物に人影が現われ、何者かが二人の荷物を持ち去ってしまう。

その頃真中は地図を頼りに見つけたものはボロボロの小屋であった。
地図ではこの当たりに合宿所があるというのだがあの建物ではないだろう…。
と迷っている間に東城が追いついた。
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「真中くーん あ!! 見つけたんだね合宿所!!」
「え!? あ 危ない!! 東城」
走ってきた東城の勢いで二人は大きな水溜りに飛び込んでしまう。

とりあえず小屋に向かって避難する。
しかし小屋の中はひどく荒れ果てていてとても人が住めるような状況ではなかった。
水道だけは生きていたようでこれで泥水を洗い流そうと提案する東城。
着替えの入っていたカバンを取りに戻る真中であったが、
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愕然とする。
荷物がなくなっていたのだ。

真中の知る由ではなかったが、荷物は既に外村が回収済みだったのである。
「外 見に行ったら前の道に荷物あってさ そのままロケ地探してんじゃねーの?」

今にも降り出しそうな空模様は ついに雷と共に降り始めた。
泥水で汚れ、また雨に降られ寒気を感じ始める東城。
そんななかうつむいた真中が戻ってきた。

「お帰りなさい真中くん あれ? 荷物は…」
「…なくなってた」
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「な…なくなってたって…」
「他のところも探したんだけど」
「…あたしのせいだ…」
実は外村のメモ用紙が置かれていたみたいなんですが、風に飛ばされたか藪の中に引っかかっています。

この天気の中。そしてだんだんと日没が迫ってくる中。
この小屋で一晩過ごすことを決断する真中。
東城は部屋の片隅で小さくなって震えていた。
服が濡れて体温が下がっているのだ。
「東城…? どうした具合悪いのか?」
「ううん…たださっきから寒くて…真中くんは寒くない…の?」

きっと真中は本か何かで取り入れた知識をなにげなく披露したつもりだったのだろうが、実はこの状況下でその発言はかなり大胆なものだった。
「その…ふ…服脱いで体を拭けば多分…」

同じことを東城も考えていたようだ…。
何事かを決意するように頷きながら
「…うん あたしもそう思ってた…」

「きゃああっ!!!」
その時大きな落雷が響き
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東城は真中にしがみつく
…雨足はいよいよ強くなる。

●閉ざされた世界に二人きりの夜が今、訪れる…!!








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[ 2005/10/29 09:15 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第066話 「オールOK!!」 

●いきなり何をッ!?
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物語の冒頭 パジャマのボタンに手をかける寝ぼけ唯。
そんな寝ぼけ眼の先には午前3時にもかかわらず東城の脚本を絵コンテに仕上げている真中の姿があった。
明日の朝起きれなくても、この脚本の良さを倍にするために燃えていたのである。

結局。次の日の授業は放課後まで寝倒した真中。
そこへ美鈴が真中を呼びにやって来た。
「今日はちゃんと部活に出てもらうからな!!」

おもわず「バイト」と口走ってしまった真中だが、幸い気が付かれなかったようである。
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真中は映画館でバイトしていることを知られたくはなかった。
というのは隣に西野がバイトしているケーキ屋があるという点でいろいろ面倒なことが起こりそうだと考えていたからである。

「今日は部活に出る予定だったぜ? 絵コンテを仕上げてきたからな」
「私も見てほしい人がいるの 今から全員でその人に再交渉しに行くから!!」

美鈴に付き添われて行く先には、どう考えても『あの店』に向かっているようにならない…
はらはらしだす真中を他所に やはり着いたところは『パティスリー鶴屋』

黙って上手くやり過ごせばいいのに そうは出来ない真中。
挙動不審が逆効果となり、「出直そう」とか言い出す始末、
なるべくなら西野に会わずにすましたい真中である。
この撮影に西野が加わったらきっと東城だってやりにくいだろうし…
などと考えていたら背後から西野が声をかけてきた。
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「さっきから淳平くんたち 店の前で何してんの? 営業妨害は困るんだけどなぁ」

久し振りの再会に驚く面々だが
真中ひとりだけ困っていた。
西野に親しく声をかけられてしまうと全然別れたっぽく見えないから…。
それに東城の神妙な顔が痛々しくて…。
俺達しょっちゅう会ってることを知られたくないから
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「俺達も久し振り…だよ…な?」
などと白々しい嘘をついてしまう。
最低です。
いったい真中は今誰に対して気を使っているのでしょうか。
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それでもそんな真中のことを気遣ったつかさはいい子です。

そんな真中を他所に美鈴の出演交渉は熱を帯びていた。
「知り合いならなおのこと手伝ってもらえたらって思うんですけど!」
「でも学校違うといろいろ厄介じゃない? それに人前で演技なんて正直自信ないもん」
迷っている西野の背中を押したのは東城の一言だった。

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「あたしこの脚本書いたくせにヒロイン像は漠然としたイメージだけだったの」
「けど今は違う 西野さん…できればあたしも西野さんにあの役演じてほしいわ」

美鈴に請われ真中も西野に出演を依頼する。

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「…オッケー! 監督のご要望なら応えちゃおっかな!」

あわてて主人公役を志願する小宮山。
「…どうなっても知らないんだから」とつぶやくさつき。

ここで西野がケーキ屋のバイトを選んだ理由が明らかになる。
店長の孫が考え出すケーキの素晴らしさと味に惹かれたのだと。

真中は西野に次回作の台本を渡し、映研一同はケーキ屋を後にする。
その時真中には聞こえていなかったようだがこの近くに映画館があるから今度一緒に行こうと話をする美鈴と東城。

その夜。西野の出演が決まり映画のイメージがより鮮明になったことで妄想を楽しみだす真中。
あのときの青いワンピースで行こう…
夏だから水着は入れたい…
浴衣も捨てがたい…

という妄想も後日館内での西野の一言で現実に戻される。
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「ねえ…やっぱりあたしたちが近い場所でバイトしてるのみんなに知られたくないの…?」
淳平くんにはその方が都合いいんだって思ったからあわせてくれた西野。

…しかしそのふたりだけの秘密も長くは続かなかった。
館長の撒いた水が東城と美鈴を直撃したのである。
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さらに事情を何ひとつ知らない館長は
真中が一番聞かれたくない東城のまえで
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「お前たち ホントいっつも仲いいなあー」
「いつも…?」

『だって変に思うだろ? 俺達別れたはずなのに』

●淳平、一歩も動けず!!








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[ 2005/10/29 09:11 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第065話 「自分を信じて」 

●真中監督の次回作、主演は…誰だ!?

外は雨。梅雨模様です。
「ちぇーっ 今回の映画のヒロイン役はあたしじゃないのかぁ」
そこへ歩み寄る美鈴。
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「北大路センパイ ちょっと換気してもいいですかぁ?」
と窓を全開にし、降り込んだ雨でびっしょり濡れるさつき。
「ぎゃーっっ!! いきなり何すんのよバカじゃないのアンタ!!」

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「ダメダメ!! この作品のヒロインなら絶対今みたいな野蛮な態度とらないはずよ!?」 
さつきの配役は『主人公の幼なじみ』と決まる。しかし決まったのはまだそれだけ。
主役もヒロイン役も不在なまま。このままでは練習も出来ない。

部屋でジッとしててもはじまらねーだろ? だから使えそーなコをスカウトしといてよ。
という理由で部活を解散させて出かける真中。

「ねえお兄ちゃん! お兄ちゃんのデータの中にはあのヒロインに似合いそうな娘いないわけ?」
美鈴は兄に頼むが、兄は言いよどむ。
『いるっていえばいるけど 真中は多分使いたがらないだろうな…』

真中のお目当ては、西野のメイド服なのか、館長へのケーキなのかよくよく通っているらしい。
真中は西野のバイトしてる店でケーキを買って、館長と映画の話を始める。
「ワシはな 映画とは人を幸せにするためにこそあると思ってる」

映画談義に華が咲くふたり。
「俺は驚かせたいんだ 俺の映画で! でもいい機材持ってねーし…」
「何が機材じゃウチで上映してる映画 ちゃんと観てんのか!?」
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昔に思いを馳せる玉三郎館長。
「映画を手軽に作れる時代にいることを幸せだと思わんとな さらにそれで誰かを幸せに出来たら最高じゃな」
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「あたし映画のことはさっぱりわからないけど…映画もケーキも似たようなものなんだね」
「…え?」
「だってさ どっちとも人を幸せにしてあげよう撮って気持ちは一緒だもん!」

その帰り西野と学園祭向けの第二作目の話をしたようで。
「頑張って! あたしも楽しみにしてるから」 と励ましをもらう。

そういえば 西野確か前に自分も映画作りに参加したかったって言ったことあったけど…。
今はもう無理だよな…。

西野は真中との交際の後、映画を観るようになったという。淳平くんもこの映画見たのかな〜なんて考えながら。
別れたあとも少しは考えてた…? と推測してしまう真中。


翌日の映研部室に飛び込んできたのは現国の佐藤先生。
『文芸星屑』の審査員特別賞に東城の作品が選ばれたそうなのだ。

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「『文芸星屑』っていったら結構有名じゃん? 映画の脚本にしてもいい話書くなあって思ってたけどさ やっぱ東城って才能あるんだな …なぁ真中?」
外村の声が耳に入っていたかは定かではないが
部活へやって来た東城を囲んで祝福する美鈴を見ながら心ここにあらずな真中。

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心落ち着けるために深呼吸して東城を祝福する真中。
「俺も頑張っていい映画撮らないと せっかくの脚本台無しにしちゃうもんな!」
と虚勢を張って笑うものの そんな真中の心中を東城はしっかり見抜いていた。

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ふたりの帰り道。
空気がいつもと違い重々しい。
「降り出しそうだね 雨」
「まぁ 梅雨だからな…」

先に切り出したのは東城
「…真中くん もしかして怒ってるの?」
「…え ええ!? なんで?」
「だって…あたし真中くんに内緒で投稿したから…」
「いや…別にそんなの怒る理由にならねーし…」

「羨ましかったんだ…」
怒っているわけではない もし怒っているとしたらそれは自分に対しての怒りであり。
東城は世間的に認められているのに自分はなんなんだって思い始め 
他人の成功に嫉妬し始めている自分はダメな証拠だよなと 素直に心情吐露する。
「…そんな風に言わないで」

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「真中くんがいたから 今の自分がいるっていつも思ってるよ」
去年東城の脚本で作った映画に 素直に感動して涙したことをつげる東城。

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「だから大丈夫!! 自分をちゃんと信じてあげて!」
少年マンガらしいひとコマだと思います。
このふたりのつながりはこういった創作過程における励まし合いにあると思います。
友情の行き着く先に、多少の恋愛感情が織り込まれ複雑になった感はあるのですが
私はこの関係が真中と東城をつなぐ絆であるようにとらえています。

「…俺 根が単純だからおだてられると立ち直り早いんだ〜」



その頃 美鈴はテアトル泉坂の近くで次回作のヒロイン像に近い女性を見つけていた。
近づいて声をかけようとしたところ通行人にぶつかって、手に持っていたジュースをその女性にかけてしまうが
ジュースをかけられたことよりも美鈴の制服を心配する反応振りに
美鈴は確信していた。
映画のヒロイン見つけたー!!!
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それはまぎれもなく『西野つかさ』であった。

●主役大決定!?








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[ 2005/10/29 09:05 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第064話 「運命の扉」 

●いま大きく動き始めた 迷える恋の勢力図…。

先日自分の誕生日を迎えて 
わずかだけど女の子達との距離にそれぞれ変化があった気がする
いま俺の心のコンパスは
どの娘の方角を指しているのだろうか…


その日の映研は、東城が次回作の映画の脚本を完成させたため、みんなで本読みを行っている最中であった。
しかしさつきは不在。映研ただ一人の女優ということで不在に怒り心頭の美鈴。

しかしすごいのはこの脚本。
グングンと東城の描いた世界に引きずりこまれていく真中。
しかし読んでいて一点だけ 釈然としないところがある。それはこのヒロインがどう考えてもさつきではないという点。
「…まぁいいんじゃねーか?」
「なーにが『まぁいい』だよ こんなに素晴らしい作品目の前にして感想はそれだけか」
「…あとは配役次第かな このヒロインさつきは向いてないと思うんだよな」
「うん…それ同意見」

何度読んでも今回のヒロインは西野のイメージなのだ。
わざと東城がそういう設定にしたんじゃないかと邪推するほどあてはまるようだ。

と、考え事をしながらバイト先の映画館に向かっていると、店先を水撒きしていた館長に水をかけられてしまう。
身体を拭くために館内の部屋に入る真中。
館長『玉三郎』は必死でその部屋に入られるのを拒むが着替えをしなければ他に方法のない真中は強引にドアを開ける。

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開けた先には西野…。

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館長はこの着替えをさせたいがために西野に水をかけたらしい。
「かあっわい〜い 死んだばーさんの若い頃そっくりじゃい!」

真中もしばし見とれていた。
この姿。この衣装。東城の書いたヒロイン像に近づいているようにかんじてならない。

真中のバイトする映画館から 3件先のケーキ屋に西野はバイトしていた。
いつもはただその店の前を通り過ぎるだけなのに そこで西野はずっと働いていた…。
こういうのを『偶然』というよりも『運命』というかもしれない…。

「バイト何時で終わるの? よかったら一緒に帰ろうよ!」
「…ああ! 終わる頃迎えに行くから!」
西野からの誘い。声さえ上ずりそうな真中の笑顔。

そしてバイト帰り。ふたりはおしゃべりしながら帰路につく。

通り過ぎていく人達には 俺達カップルに見えるのだろうか。
でもこんなところ東城やさつきに見られたら…。
いちど別れたはずの俺達なのに…これから毎週会えるなんて想像もしてなかったな…。

二人は近道するために夜の公園を横切ることにする。
今までここは近道だと知っていたわけだが、夜の公園を女の子一人で行くにはなんか怖くて行けない雰囲気だったという。

夜の公園のベンチには、どのベンチにも、カップルであふれかえっていた。
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おもわず声を無くし、うつむいたまま公園を横切るふたり。
気まずくて声をかけることも出来ない真中。

しかし真中の心は嘘つきだった。
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もしも西野と順調に付き合っていたら今頃はあんな事をしていたかも…

その時背後から西野の声がかかる
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「ねぇ淳平くん 歩くの早いよ。…ちょっと止まって…」

ドクン

いけない想像に胸の高鳴る真中。
もう俺達つきあっていないのに。
でも以前西野から抱きすくめられたこともあったよな…。
でもこの足音だと西野はもうすぐ真後ろに…

振り返る真中に突き出されたのは
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「はいこれ お店のケーキ!!」

真中への誕生日プレゼントだったみたいです。
いいんです高校生の恋愛はこーゆーのでいいんです。

「じゃあまた明日!!」
「おやすみ!!」
明日も日曜でバイトだからまた会えるんだ。
まるでつきあっていたときのように二人の周りの空気はそこにあったのです。

●つかさらしさフルスロトッル!?








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[ 2005/10/21 09:01 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第063話 「揺れてBIRTHDAY」 

前回に引き続いて冒頭からパンツ
「今日は また随分かわいい下着つけて 学校行く気じゃん」
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東城の朝のシャワーシーン。

姉の下着をチェックする弟の正太郎。
「つまんねぇーなぁ つまんねーぜ!!
いっつもダセーいちご柄か白のパンツしかはかねえ姉ちゃんがよぉー」
この弟…。カッコいい顔しているのにちょっとキテいます。

今日は5月10日。
真中の17歳の誕生日である。

疑問なのはなぜ真中の誕生日に勝負パンツを履くのでしょうか?
プレゼント渡すためだけに気合を入れたのでしょうか?
不純な私はどうしても履いた理由として『見せる』からと連想してしまう。

そして朝の学校の廊下。
さつきは真中の期待を裏切らず誕生日をプレゼントを渡します。
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「お誕生日おめでとう 真中 はいこれプレゼント!!」

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「ごめん 俺そのプレゼントもらえない」
真中は今朝から決心していたことがあった。
それは、さつきに対して何もしてあげられないから、これ以上何も もらえないという理由からであった。

それにしてもタイミングとか乙女心とかそんなものすべてを踏みにじるような、この断り方はいただけない。
「変な真中!! らしくないこと言っちゃって!」
「気持ちだけでいいよ」
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どうしても受け取る気のない真中。
「俺なりに考えたんだ これ以上さつきの気持ちに応える自信はないから」
「そんな風に考えないでよ あたしはあたしのやりたいようにやってるだけなのに」
ガンとして受け取らない真中に怒り心頭のさつき
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「なによそれ!! もう真中なんて大っ嫌い!!」

廊下に座りこむ真中
『…これで これでよかった…んだよな? こうしなきゃしょうがないんだし』

「あーあ ホントわかってないねぇ女心が」 そんな真中の横に座り話をする外村。
「ダメだ 真中にゃてんでジゴロの才能ねーや」
「…当たり前だろ」
「そんなんじゃ複数の女と付き合うなんてムリムリ!!」
「誰も複数の女とつきあうつもりなんてねーよ!!」
「んじゃ 誰が本命? どーせどの娘も放したくないって思ってるだけのくせに」
「んなこと思ってねーよ!!」
「ふ〜ん どうかな〜?  でも今の様子からすると北大路のやつ きっとまだ真中のこと好きだと思うぜ」

そのさつきは突き返されたプレゼントを胸に抱き泣きながら廊下を走っていた。
そして天地の胸にぶつかった
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「…痛い 痛い! 痛い! 痛い痛い痛〜い!!」
真中のプレゼントに買ったものを不要だから天地に売ろうとするさつき。
さつきの傷付いた心が癒えるなら喜んで買おうとする天地。
女性にやさしいという点では天地も真中も同じだが、こんなに違いがある。

やっぱり売るのをやめたさつき。
真中のためにあちこちの店まわったものだから…。
「…ねえ天地 天地は女性の味方だよね?」
「ん? ああ まあ…ね」
「それってさぁ あたしの味方でもあるってことだよね?」
「え」

そのあともさつきは教室に戻ってこなかった。
授業中。真中はずっと誰からも何ももらわないという悲壮な決意をしたものの早くも揺らいでいた。

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「はい お誕生日おめでとう!」
東城からのバースデイプレゼントである。
さつきからのプレゼントを断っている真中だ。
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「…ごめん もらえないんだ …その」
「西野…さん?」
「いや! 西野とは別れたんだよ …別れたけど…」
「いいんだよ」
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「あたしは ただ真中くんの誕生日を祝いたいだけなんだもん」

結局 この言葉により真中の心が軽くなった感じがして、東城からのプレゼントを受け取る真中。

そこへ天地がやってきてさつきから渡すように頼まれたプレゼントを真中に手渡す。
さつきからのプレゼントは
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さつきのセンス無敵です。おもわず赤ひげ薬局の広告を連想したよ。



そのころ東城は屋上で物憂げな顔をして風に揺れていた。
朝から気合を入れてきたのに、まだ真中の心の中には西野のことが引っかかっていたから。

いつも書いてきたことなんですが、東城の気持ちは言葉やセリフで表れてはこないため読者の判断にゆだねられています。
そしてその判断素材はいつも物言わぬ顔の表情だけです。
東城は自分が気持ちを伝えようとするたびに必ず西野の影が現われて伝えるのを断念します。
見ている読者は毎回ハラハラしながら この作者のビミョーなテンションを楽しむことになるのですが
それもあと100話くらい付き合うことになります。
実際こんなに心を振り回される関係なら離れていってしまうのが普通ですが、それはそれってことで。


この回から手持ちの都合で『ジャンプのスキャン画像』となります。
ジャンプの編集さんがいれたと思われる煽りなど使って締めの言葉とさせてもらっていいかな。

●受け入れられた気持ち… 伝え切れなかった言葉… 複雑な女心がさらなる嵐を呼ぶ!?








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[ 2005/10/21 08:49 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第062話 「最後の一枚」 

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物語冒頭から西野のいちごパンツ。
5月の連休の真っ只中、店は大繁盛である。

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電話を受ける西野の背後にいる真中。
こういうすれ違いがまだまだ続いていきます。

『テアトル泉坂』はこの連休にもかかわらず相変わらず閑散としていた。ただで映画を観る代わりに掃除や雑用を行う真中である。

客席の掃除をしている際に、西野がケーキの出前を運んできた。
『パティスリー鶴屋』 それが店の名前。
ツケでケーキを頼んでいるじーさんだが、この日ばかりは西野のおごりということ。

このじーさん西野がとってもお気に入りらしく、手に擦り寄ったり。
西野のモノマネを始めたり したい放題です。

西野が店に戻った後、客席からあわてて飛び出してくる真中。
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「館長! すみません今から早退させてくださいっ!!」

さつきの誕生日のために あわててプレゼントの買出しに向かう真中。結局真中は何にも変わってはいなかった…。
誰にも絞ることが出来ず、女の子にはみんなやさしい。
そしてそのことがみんなの心を惑わして物語をさらにもどかしくしていく。

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互いに気が付かないすれ違い。
見ていてジリジリするような感触が憎らしい演出です。

そしてバイト中のさつきに向かって
誕生日プレゼントを差し出す真中。
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「えっと 誕生日おめでとう!!」
中身は写真立て。日ごろ世話になってるさつきに真中のやさしさ。

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「すっごく嬉しい ありがと」
さつきの涙に真中の胸が痛くなる。
普段は真中に嫌われてもおかしくないことばかりしているさつき。
まさかこんなに喜んでくれるなんて思わなかっただけに。
普段とのギャップにゆれる。

「いまから これに入れる写真一緒に撮りに行こう!!」
さつきの提案にすでにシャッターを切り始めている真中。
はしゃぎすぎて下着が見えていることを注意する真中に
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「だって 挑発してるんだもん」

「なんだか昔のこと思い出すね」
それは真中とさつきの初対面のことであった。
あのときの第一印象は共に最悪だった。
「なのに不思議だね 今は…今はあたしこんなに真中のこと」
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この悲しげな顔。 今度は真中も見逃さなかったさつきの表情。

『さつきのことは好きだ さつきも俺のこと好きで だけど俺達は恋人同士じゃない』
ふたりの間にある好きという感情の重みの違い。
この違いに悩む真中。

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「最後はふたり一緒に写ろう!!」
突然のキス写真

『やっぱりこーゆーのって…いい』
宙ぶらりんで誰とも仲良くやっていた方が確かに気楽である。
『でももうこれ以上もらえない だって俺はさつきに何ひとつ返してやれないから 今後どんなことが会ってもさつきからはもう何ももらっちゃいけないんだ…』

キス写真を収めたカメラを大切そうに抱え
はしゃいでいるさつきを見ながら、西野・東城のことを考えている真中。さつきにその気持ちを伝えることが出来るのか?








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[ 2005/10/21 08:42 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第061話 「涙のテアトル泉坂」 

真中の傷だらけの顔に対して外村が言うには
「西野つかさを救った名誉の負傷」

そこにさつきが真中をからかいに来るが
顔の負傷についてはスルー…。
それどころか放課後は真中と二人きりの部活ということに期待している始末。
早く部活の時間がきて二人っきりになりたいねぇーっ。
というサインを振りまいてるのに真中は気がついていない。

「けどよ いつまでも曖昧なまま仲良くしてるのって北大路には酷だと思うぜ」
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「オマエにはそんなひどい怪我を負ってまで 守ろうとした女もいるわけだし」
真中と西野はまだ付きあっていると思っていた外村。
しかしここではじめて真中の口から別れていたことを確認。

「そっかあー今度作る映画に是非出演して欲しかったのになつかさチャン」

部室に向かう真中
窓越しに空を見ながら西野のことに思いを馳せる。
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『なんでだろう 今の方がつきあってた頃より西野のこと考えている』

部室にはやはりさつきがひとりで待っていた。
「えっとね! あたしの誕生日5月3日でぇー 真中の誕生日5月10日でしょ?」
「あっ じゃあさつきもうすぐ17歳か おめでとう!」
「う うん だから…だからね…?」
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「キスしてほしいな…って」
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あの瞳
あの胸
あの腰
全部が男を誘ってるみたいで

しかし真中はさつきの色香を拒否した。
それはきっとここの奥にいたあの人のため…。
「…誰? 今真中の頭に浮かんでた人 誰? 東城さん?」

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そんな様子を一部始終見ていた美鈴
あわてて何もなかったフリをする二人だが
美鈴の目は冷たく鋭かった
「待ちなよ」
真中に手渡したものは『テアトル泉坂』という映画館の無料チケット。
「いい映画見てちゃんとした審美眼養ってほしいだけよ」

そして美鈴が真中に問い掛ける。
「あたし他人のプライバシーに口挟むの好きじゃないんだけどさぁ」
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「これじゃ東城先輩がかわいそう 自分が今したこと映画に置き換えて自分の役考えてみれば?」
「間違いなくアンタハッピーエンドなんてならないよ フラフラしてると最終的にバチがあたるんだから!」


実はこの後の部室による女達の話し合いのほうが面白い。
わざとさつきにまで聞こえる大きな声で真中を叱咤する美鈴に
真中はみんなに優しいと かばうさつき
「ホントはあたしだけやさしくしてくれるといいんだけど ダメだね今は あたしが一番真中から遠いや」

そこへ映画のストーリーをおもいついた東城が部室にやってくる。
聞きたいとせがむ美鈴だが
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「でも一番最初に聞いてもらいたいのはやっぱり真中くんなの」

真中を取り巻く女性陣のベクトルを複雑な気持ちで見つめる美鈴


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一方 テアトル泉坂の真中は映画を観て泣いていた。

この映画の内容が今の真中にすごく突き刺さったようだ。
『ある女が数人の女達と一人の男をめぐって争う内容だった 
その男というのは出来が悪い故に母性本能を刺激するという
あまりカッコよくない奴なのだが 女達全員がひたむきで
でも最後は全員バラバラになって…』

涙声で鼻をすすり、もう一回見ることにする真中。
ここでこの映画館のじーさんからバイトに誘われる。
土・日・祝日に働いてバイト代無しだが毎日ただで映画を観られるという条件で。

そしてじーさんと近所のケーキ屋から出前してもらったというケーキをふたりで食べながら、真中は西野のことを思い出していた。
『俺もようやく夢に向かってバイトできそうだよ…』


当然今はまだ知る由もなかったことだが、
そのじーさんが出前させたケーキ屋は
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西野が看板として働いているケーキ屋であった。









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[ 2005/10/21 08:35 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第060話 「君を守りたい」 

西野に手を引かれ連れてこられた場所は階段下の倉庫。
何とか先生・生徒達を振り切ることに成功した二人。

桜海学園に侵入した理由を正直に話す真中。
「なーんだ あたしに会いにきてくれたのかと思っちゃった… なーんて!」
「騒ぎが落ち着くまで一緒に脱出の方法考えてあげる」


と。ここまでが前回の話です。
どこから桜海学園を脱出するか。
すべての門は警備員が配置されていてそこから出て行くのは不可能だろう。
壁には有刺鉄線が張られている…。

といろいろ真中のために考えてくれているのに
真中といえば西野にずっと見とれていた。
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『やっぱりダントツで西野がかわいい』

当然違うこと考えてしまう真中の癖をよく知っている西野は真中のカバンに引っかかっている下着に反応する。
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「ん?」
「や…やだーっ!! これあたしのブラじゃん!」

…っということは今西野はノーブラでブラウス着用ですかっ!!

さらに圧巻なのは 
「つっ つけるからあっち向いてて!」
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布のこすれる音を頼りに聞き耳を立てる真中。
しかし倉庫の奥に鏡がなぜか置いてある…。

こんな位置に鏡置いてあったら西野だって気付くはずなんですが
その辺の細かいところはスルーってことで。

そんな事しながら真中は脱出方法を考えていた。
「今逃げ出すよりも放課後までここに身を潜めて 放課後にやってくる西野の親衛隊に紛れれば警備員の目をかわせるかもしれない」
という段取りで綿密に策を練っていくふたり。

ここで互いの近況報告も行われた。
西野は最近ケーキ屋でバイトを始めたこと。
前は笛ひとつで言うことを聞いた親衛隊も最近効果がなく、前のバイト先でバカ騒ぎをされてクビになって迷惑してるということ。

そんなやり取りの後真中は誰もいない倉庫の中で西野のことを考えていた。
『以前つきあっていても別れちゃったら即友達になれるものなんだろうか 俺もいつかは西野のことを友達として見ていけるんだろうか』

そして放課後をむかえ脱走計画がはじまる。
倉庫の窓から木を伝って外に出て、親衛隊を集める西野。
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上手く紛れ込み桜海学園を抜け出した真中。
「やったあ淳平くん! 作戦成功だね!!」

親衛隊としては非常に面白くないセリフを言ってしまった西野。
「つかさちゃん 誰だよそいつ…」

一瞬にして空気が変わる。
誰だコイツ。
俺達の間では抜け駆けはしない決まりだろ?
なんでオマエだけそんなになれなれしいんだよ。

親衛隊に囲まれる中。真中はひるまずに立ち向かった。
そして、かなり久し振りに真中が男を見せる。
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「ちょうどよかった おまえらに言いたいことがあったんだよ」
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「これ以上つかさちゃんにまとわりつくな!!」
「集団で行動してどれだけ西野に迷惑かけているか考えたことあるのか!?」
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「お前もう二度とつかさちゃんに迷惑かけるな!!」

しかし親衛隊としても素直にハイそうですかと納得できるわけもなく、拳に訴えかかる。
たちまち親衛の拳にかかる真中。
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「俺…負けねぇ…どんだけ殴られたってこんな奴等なんか…だから心配しない…で…」



アツイ。
ここしばらく見ていなかった真中の熱さに心打たれました。

「ねえ 何でわざわざあんなこと言ったの?」
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「したかったんだ 恩返し 今日西野が俺を守ってくれたみたいに…」

今回の話はいちごの中で大きな意味をもってくると思われます。
真中が身体張ってまで守ろうとした西野。
展開が大きく動く予感がしてなりません。








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[ 2005/10/21 08:27 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第059話 「救世主アゲイン」 

思えば唯に頼まれて友達のノートを返すだけのはずがひょんなことから今なぜか掃除ロッカーの中。
そして、その隙間から目に入るのはめくるめく女の子達だけの世界。そう、ここは夢の女子校

とうとうロッカーから逃げ出すこともできず、二時間目の授業が始まってしまった。
こうなると開き直って放課後までここにいようかという気になる真中であった。
当たり前のことだけど女子校なので女の子しかいない。
滅多にない機会なので見学しようという豪胆な気持ちになってくる。

しかし。いつまでも上手く隠れいるわけにもいかず生理現象は突然やってくる。
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腹の虫が鳴るだけにとどまらず
突然襲い掛かって来た腹の具合…。

そしてとうとうロッカー内で物音を立ててしまい発見されてしまう。
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「きゃーっ」
「ぎゃーっ」
「ぎゃ〜〜っっ!!」
「うわーっ!!」
(こんな手抜きでゴメン)
飛び交う悲鳴。悲鳴。悲鳴…。
桜海学園内を騒がす大騒動の幕開けにふさわしい悲鳴である。

とりあえず腹の具合を何とかすべく、トイレを探すが女子校で男子用トイレなど見つかるわけもなく手近なトイレに隠れこむ…。

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しかしそこには授業をサボって一服していたお姉さんたちがいた。
いつのまにか薙刀を構えた先生達まで現われていよいよ騒動は大きくなっていく。

桜海学園において今日は身体測定の日であるなんて、当然真中の知る由ではないが、厳戒態勢の中に飛び込んでいる真中はトイレの窓から脱走を図る。
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よくよく考えてみれば唯のノートは警備員に頼んで渡してもらえばよかったのである。今さらなのだがもう手遅れである。警戒されていないと思われる教室の開いている窓から校内への最侵入を試みる真中。

「いいよねトモコ胸大きくて」
「噂じゃさくらんぼ食べると大きくなるってさ」
「またそんな根も葉もないこと言う!」
「んじゃ早く彼氏作ってそいつに…」
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「…きゃ…」
「きゃああああっ!!」
「どぅおわ〜〜っ!!」
その部屋が身体測定の会場だなんて…。

またまた騒がしい鬼ゴッコとなる。
警備員。薙刀の教師。そして女生徒たち。
絶体絶命の中さらに上の階へと逃げる真中。

だが突然強い力で、とある教室内に引っ張り込まれてしまう。
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「痴漢つ〜かま〜え〜た〜」
『デカイ…! 駄目だ きっと腕力じゃ負ける!』
まさに犯されかかったその瞬間!!

「そこまでよ!! 出てきなさい」
目的を果たせなかった女生徒は「ちきしょう」と言い残しあわてて走り去っていく。

俺は助かったのか助からなかったのか…
もはや観念して土下座を始める真中
「あの本当にすみませんでした…」

「バカね さっさとしないと本当に捕まっちゃうよ?」
と言いつつ真中の手を取ったのこの聞き覚えのある声は
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「ほら 立って! 淳平くん!」








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[ 2005/10/14 23:26 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第058話 「新入部員参上!!」 

4月も終わりに近いその日、外村から今日から部室に全員集合というの連絡が入った。

真中・東城・さつきが部室に行ってみると、部室のドアから小宮山が吹っ飛ばされてきた。
何事かと見てみれば、美鈴が小宮山を蹴飛ばしたようだ。
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理由はと言うと小宮山がいきなりあたしの事「スキだ」なんてつまんない冗談言ってきたから…。

「だいたい何? この部ってやる気あんの!? 言っとくけどあたしが入部するからにはもっと厳しくいかせてもらうからな!!」

早くも全体の流れを握ろうとする美鈴に向かっていく真中。

「どうしてオマエにこの部の主導権握られなきゃなんねーんだよ」
「それはアンタに映画のこと任せられないからだろ!!」
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「いい加減にしなさいよ1年生の分際で!! もっと仲良く部活動しようよ」
「仲良く撮ってできたのが去年のあの程度の映画でしょ!? 大体あなた意味もなく水着になったりあの映画のレベル下げてるのがわからないの!?」
「あれはあんたの兄貴に言われたからよ!!」

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言い合いはだんだんと映画から性格の話になり熱を帯びてきて、
とうとう美鈴が手を出してしまう。
ついにはケンカになり、止めに入った真中まで巻き込まれ
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ドサクサの中で二人の手が偶然にも真中の股間に手があたった時点で終了となった。


早くも大きな存在感を植え付けた美鈴。
「えー というわけで新入部員も加わり部費も去年より増えたっつーことで今年は是非コンクールに向けて映画を一本作ってみたいと思う!!」
乱闘騒ぎの後にしれっと本題に入る外村兄。

しかし実に秋以来数ヶ月ぶりの活動である。
東城と脚本の打ち合わせからということで始めようとするが
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東城の真中に対する軽蔑のまなざしと自信のない返事と無理して作った笑顔が前途多難を予感させていた。



話は変わって真中宅。
学校帰りの唯から、西野の話を聞く真中。
「桜海学園てね女子高だから帰りに校門の前に他の高校の男子がもういーっぱい待ってんの! その男子のほとんどが西野さん目当てなの!!」
平静を装いながら聞いていた真中だが、やはり西野という単語を聞くと胸の高鳴りを抑えきれない。

その夜。なかなか寝付けない真中。
西野はどんな高校生活を送っているんだろう…。
帰ってきたときから少々咳き込んでいた唯だが夜中になっても席は治まらず診れば発熱していた。

翌朝になってもまだ熱のある唯から
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「あのね おねがいがあるの…」

『友達から借りたノートを今日どうしても返さなくてはいけない。一時間目が体育の授業だからこっそり教室に入ってその娘の机の上にノートを置いてきて欲しい…』
かつてないほどの難問です。
ですが真中はバカ正直に侵入を試みる。



門のそばにいた警備員の目を逃れ桜海学園に侵入し、手近な窓から校内に入ったのもつかの間、唯のクラスに到着してまもなく授業が終わった女子生徒たちが帰ってきてしまったのである。

同時に全校放送で不審者侵入の連絡が入る。

さらにクラスの女子が今日来ていないはずの唯に貸したノートが落ちていたことを不審に思う。

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とっさに隠れた掃除用具ロッカー内の真中。
『ど どうしよう… もしかして俺今とんでもない状況にいるのでは…!?』
[ 2005/10/14 23:22 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第057話 「SWEET LITTLE SISTER」 

朝七時の目覚ましが鳴り新学期を告げる。
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相変わらず寝相の悪い唯。刺激的過ぎる朝。

掲示板にはクラス替えが載っていたようで、確認する前にさつきが飛んできた。
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「あたしたち今年も同じクラスだよん よろしくね!!」
この春休みバイトを辞めた真中(サボりすぎでクビになったらしい)
聞けば今度のクラスは4組で真中・外村・北大路と小宮山が同じクラスとなったらしい。
成績優秀な外村だが高2までは勉強よりも楽しく過ごしたいという。
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「あたし6組だった クラス…別になっちゃったね真中くん」
同じクラスとなった天地はゴキゲンである。
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「真中くん! あたし時々4組に遊びに行くから! 真中くんもうちのクラスに来てねーっ!!」
少しづつですが東城に変化が起こりました。

『…よかった クラスが違ったって別のどこかでつながっているんだ俺達』

部室でただ独り今年の部の方向性を考えている真中。
東城と次回作について相談したいこともあったのだが…。
そこに突然部室のドアが開く。
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入ってきたのは映画館で会った辛口ポップコーン女…。
「なーんだこの学校映像研究部があるから受けたのに期待外れかも」
去年の作品の批評を始める彼女。
○ある意味面白い映画。
○小学生にも撮れそう
○単純なカメラワークに演出
○なんとか観れたのは脚本と主演の女の子だけ
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「だからあたしがこの部に入ってあげるのよ」
すごくカメラ映えのする顔で彼女は言った。


彼女の名は『外村美鈴』
あの外村の SWEET LITTLE SISTER (かわいい妹)であった。








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[ 2005/10/14 17:53 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第056話 「映画館の女」 

「じゅんぺー 今日のデート本当に楽しかったありがとう」
「いやいや俺も東城といっしょですごく楽しかったよ」
「じゅんぺー だから…ね?」
とキスをせがむ東城…。

というのは全部真中の都合のいい夢の話であって。
「もう!! 今日早く起こしてって言ったの淳平でしょーっ!?」
が現実…。

毎晩夜遅くまでDVD観て夜更かししているためか約束の時間ギリギリまで寝倒した真中。
小宮山と映画を見に行くという口実にもかかわらず、服装を気にしたり何かと挙動不審なため唯に勘繰られるものの何とか待ち合わせに間に合った。
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『唯には内緒にしているけれど だって本当は 今日は東城とデートの日だから…』

今まで色々とふたりで行動しているように見受けられたのだが、それはデートではないのだろうかという疑問もありますが、
お互いが好き合っている感情があったところから、とりあえず今回が初デートということにしておきます。

東城の観たかった映画。
それはたまたま真中もこの春要チェックな映画だった。

やっぱりいいよな趣味が同じってっことは
変に気を遣わなくてもいいし
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同じところで笑って・興奮して・涙して…
そんな東城の横顔に思わず暗闇の中でそっと手を重ねる真中

いい映画と隣に東城、この上なく満ち足りた気分の真中に隣に座っていた女性が映画を一閃する。
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「なんだこりゃ めっちゃ期待してたのに 全然つまんないじゃん」

あまりに辛口の批評を始める女性に口を挟む真中であったが、真中の映画論は軽々と論破されてしまう。
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「映画は中身よ どれだけ客の胸に中身を焼きつけるか」

「何だよさっきから理屈ばっかり!! いいだろ感覚で映画観たって!!」
「うわっ!! いるよね言葉で勝てないと強引な態度で自分を正当化しようとするヤツ!!」

完全に真中の負け…。
とどめに放った言葉が真中に屈辱を与える。
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「どーせ暗闇と雰囲気に紛れて彼女の手を握るために映画観にきたんだろ はっきり言って不潔!!」

しかし彼女の批評は真中の中にくすぶっていた納得いかない部分を見事に並べあげたのだ。だから何も反論できなかったのだ。
そんなイライラした様子の真中を察してどこかでジュースでも飲もうと提案する東城。でもふたりしてどこに行こうとも決められず結局一年前に西野と映画を観たときに立ち寄った店に入ってしまう二人。
そのときのデートをなぞるようにこの後カラオケに行こうと誘うのだが、人前で歌うのが苦手な東城は拒否。
話題を変えるものの、東城にはテレビの話も合わなかった。

「あの映画面白かったよね」
沈黙が続く中、話題を振ったのは東城だった。
「真中くんの隣の席の人はひどいこと言ってたけど…」
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「あたしはいい映画だと思った!! 大切なのは自分の感想よね!? 他人の意見でそれをねじ曲げちゃダメだよね!?」
その言葉をきっかけに映画の話題となり華が咲いていった。

帰り道。東城が読んでいた本を自分も買って読むという話になり
財布を確認するものの小銭を路上にぶちまけてしまう。
拾う際に自転車と接触しかかり、転倒する真中。
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ありえない転がり方をする二人

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転倒の原因を作った自転車に乗っていたのは見たことのある二人…。








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[ 2005/10/14 17:50 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第055話 「接点」 

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呼びかけられ振り向く西野。
「西野!! …チョッ チョコレート美味かった!! ありがとな!」
唯に言われるまで気づかなかったことを見透かさすものの余裕で対応する西野。
「あたしのだって気づいてくれてありがと」

「でも あの女の子に言われるまでわからなかったでしょ?」
唯の話題になり4月から西野の後輩になることを話すと
「うん…今頃淳平くんと接点ができるなんてね…」

意味をうまく捉えられずまたまた動揺する真中。
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『大体西野はどういうつもりで俺にチョコレートをくれたんだ?』
西野の髪型や冬の季節が一年前の今頃を思い起こさずにはいられなかった。
「ちょ ちょっと待って!! 明日ほらホワイトデーだろ? 俺お返ししなきゃ 何欲しい?」
真中はつかさと一秒でも話したくて、また次回につなげるように提案をするのだが
「…いらない」
とあしらわれてしまう。

チョコは西野個人のレベルアップに対する感謝のつもりであげたのであって、気付かなかったらそれでももいと思っていたと告げる。

『…ああ 西野にとって俺の存在は もう本当に過去なんだ』
呆然と立ち尽くす真中。
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車にはねられかける真中を引っ張り抱きしめる西野。
「付き合ってた時だってこんなにくっついたことなかったのにね…」
「なんてゴメン!! 変なこと言っちゃって!」
今度こそ本当に走り去る西野。
手こそ伸ばすものの後を追えない真中。
『…アホだ もう戻るわけないのに…』

西野は真中と別れることでレベルアップを図ったにもかかわらず、真中は別れる前も後も一度だってレベルアップのファンファーレを聞いてやしない…


翌日ホワイトデー当日。
昨日買ったホワイトデーのお返しは全部唯に渡したまま、結局コンビニで買ったお返しを渡すことにした。

まずは東城にお返しを渡す。
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「ははは…こーゆーの渡すの初めてだからなんか恥ずかしくて」
「…あたしも…」
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「あたしも初めて」
本当に女の子らしい反応をする東城。
うれしくて涙流すしぐさなんて完全に男からしたらツボです。

続いてさつきにお返しを渡す。
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「やーん うれしーい」
身体全体でうれしさを表現するさつき。
赤面しつつもさつきも涙を浮かべています。

「東城さんにはもっといい物買ってたりして」
「同じだよ 東城にも同じ物あげたから」
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「…へっへっへ〜」
東城との差がないことを知り頬がゆるむさつき。

「さつき…俺の家のどこにチョコ置いてったんだ?」
「何言ってんの? 真中ん家の近所の自動販売機のゴミ箱でしょ? よく見つけたよねー」

『…嘘なんだ さつきのチョコレートは本当は』

その自販機のゴミ箱をひっくり返しても、一ヶ月もたった今残っているわけもない。
「…どれだけまずくたって食べてみたかったな さつきのチョコレート…」

どんなに想像を巡らせても口の中によみがえるのは西野のチョコの味だけで…

そのころ東城は真中のお返しと手紙を読んでいた。
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『チョコレートのおかえしです 春休みの約束楽しみにしています。 真中』
「…初めてのデートだと思っていいのかな…」








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[ 2005/10/14 16:13 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第054話 「DASH 淳平!!」 

放課後の部室。
東城と二人きり。
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髪の匂いも。
身体のやわらかさも。
そのぬくもりも、ずっとこうしていたい…。
いや。ほんの少し手の位置をずらして…触ってみたい…。

しかし東城は普段どおりだった。
「…え えっと…どうしたの?急に…」
突然恥ずかしさがこみ上げてくる真中。
あわてて東城から離れ、パネルでつんのめってパネルの東城と夢の続きを見る真中。
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危険なムードは消えて、お開きとなる部活。
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「あたし春休みに観たい映画があるんだけど よかったら真中くん一緒に行ってくれない…?」
東城からのデートの約束。
なにもあわてることはない。ちゃんと一歩ずつ関係を進めていけばいいんだ。本当に東城のことを大切にしたいから…。

しかしそんな決意など思春期の少年の前にはなんら無力な訳で…。その話はまたどこかで。


話は変わり。
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「じゃーん!! 南戸 唯 無事に桜海学園合格しましたー!!」
桜海学園にあるはずの寮は今年からなくなったということで真中の部屋に継続して居座ること
が確定した。
唯の朝の寝姿を知らない大人たちは実にお気楽である。
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悶々とする真中をよそに明日のホワイトデーのお返しという話題を振る唯。
親に知られてはいけない寝姿の件は当面二人だけの秘密ってことでうまくごまかせたようです。
棚に並んでいるお返しを適当に手に取る真中だが、唯にはどう見てもお返しに差をつけているように見えてならない。
「さつきちゃんと東城さん どっちが本命? ねぇっねえっ!!」
誰がどう見たってくまさんは入っているほうが本命に見えます。そしてお返しを買った帰り道。
偶然かそれとも運命か二人は再び出会うこととなる。
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西野。
同じ中学だったし、会わないほうがおかしい、この近所には西野の家だってあるわけで…。

少し髪を切った西野
一年前と同じ髪型。
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別れたとはいえまだ心のどこかに未練を隠しきれない真中にとってこの出会いは突然すぎた。
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「気のせいかなぁ 淳平くん少し背 伸びたみたい」
ぜんぜん変わっていない西野。
こんな自然に振舞えるものなのだろうか、戸惑う真中をよそに去って行く西野。

ただ唯だけは違っていた。
西野のしていたマフラー見覚えがあったのだ。
それはあの日、道に迷って困っていた唯に救いの手を差し伸べた人。
「淳平!! あの人…チョコ!! チョコレート!! ほら! 手作りのチョコ あれあの人が作ったんだよ!!」
意味のわからなかった真中だがさつきの手作りというよりも西野の手作りだとしたら意味合いが通じる。
「それにあの人言ってたもん『チョコレート食べてくれてありがとう淳平くん』って」
真中の中でもつれていた糸が解けた。
「な…なんで今そんなこと言うんだよ!!」

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「西野!!」








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[ 2005/10/14 16:09 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第053話 「放さない」 

あたしの唇も 胸も 全部真中のものなのに…
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あのとき天地が映研の部室に現れなかったら 俺は…

昨日のこととはいえ感触も記憶もまだ消えていない。
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だからこんな妄想にもだえてしまう。
黒川先生の授業中だということを忘れて大声を出したがためにチョークが飛んでくる。
「で 今日はどんな映画の白昼夢を見てたんだ 真中!」
「し…しいて言うならR指定…」

授業後。突っ込みを入れるさつき。
「何よR指定って! まさか昨日の続き想像してたんじゃないでしょーねー!?」
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ウソ図星!!??

そのあとさつきの友達がやってきてスカートめくりをするご愛嬌もあります
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高校生でヒョウ柄のヒモパンを勝負パンツとして履くなんてどうかと思いますが
さつきだからありって事にしておきます。


舞台は変わって部室にて真中は外村に相談をもちかけます。
『女の子から迫られたとき男はどのように対処したらカッコイイか(裸に近い格好で迫られたら)』

「へ〜え ほ〜お まるで自分が体験したみたいに話すんだなぁ〜」
真中がどれだけオブラートかけようが外村にはバレバレです。
以前西野との際のこともオブラートにかけたように話すのですが
「なーんかそのフラれた女に相当未練あるみたいだなー」
「な なんだよそれ」 
と、真中が反論しかけた際に東城が部室に顔を出します。この間の言い訳である寒中水泳の撮影を本当に行うものだと思っていたようです。
東城が顔を出したと同時に帰り支度を始める外村。
「試しに東城に迫ってもらって聞いてみれば? このあとどうしたらいいのかなって」
という去り際のセリフが憎らしい演出ですが、その言葉が現実になるまであとわずか…。

撮影する予定もない寒中水泳の話なんかしていても当然行き詰るだけであって、真中は東城の顔を見ながら昨日のさつきとの出来事を東城に重ね合わせていた。
『東城は俺のこと好き…だよな じゃあ東城も昨日のさつきみたいになる瞬間があるんだろうか』
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東城が自ら脱いで行くシーンを
妄想し始める。
しかしその妄想をといたのは、嵐泉祭の際に作ったパネルであった。
メキ…。という音と共に倒れ掛かるパネル。とっさに気づいた真中は東城を抱きかかえ飛び込む。

『外村が何か変なこと言ってたけど 俺は…俺は最初からこの娘のことを』
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「このまま放したくないって言ったらどうする…?」








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[ 2005/10/14 16:03 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

ブログタイトル変更について 

50話近くレビュー書いたことで気分転換をはかりたくなりました。
「私はこういうものを読んでいる」では固いイメージがあったんで
軽い感じに変えてみました。

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「『こーゆーのを読んでるッ!!』 そんじゃ。いってみよー!!」
[ 2005/10/10 09:35 ] 雑記 | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第052話 「放課後プラクティス」 

今回は誘惑色の強い話ですので、極力絵のほうに力を入れていきます…。
普段よりちょっと大きめに設定してみました。


脱ぎだしたさつきに戸惑う真中。
「ここ学校だぞ!?」
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「いいから」
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「いいからあたしのこと見て」

『せっかく東城といい感じなのに』
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「あたしは本気よ!」

「俺はその気はないから 早く服を着ろ」
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「!!!」

「いいんだってばそんなに深く考えなくたって お互い練習じゃん」

「あたしは東城さんより先ならそれでいいの」

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「それとも あたしってそんなに魅力ない…?」

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さつきに押し倒された真中。
胸のボタンが弾けて…

「ダメだよ 俺 やっぱ東城のことが…」
「あたしこのこと誰にも言わないよ」

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「失うものなんてなーんにもないじゃん なんで真中は素直になれないの?」
西野とのことが脳裏によみがえる真中

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「ほらっ あたしの前でくらい我慢するなって!!」

「今は…やっぱりダメなんだよ」
「それでもいいの!! あたしが真中のこと好きなんだからいいのよ!」
強行手段として真中のシャツに手をかけるさつき。

『今度こそ抵抗する力はないかも…』

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これからってとこで邪魔者が入る。
おかしいよ。カギ閉めたはずなのに…。






このあと廊下までさつきが追ってきて 東城はそんな二人を見る。
天地が機転を利かせて「寒中水泳」の撮影といいわけする。
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「でも いつの間に次の映画の内容 寒中水泳って決まったの?」
この顔が。目が笑ってなくて怖いです。








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[ 2005/10/10 08:07 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)

いちご100% 第051話 「さつき反撃!!」 

朝。唯が起きだす前から淳平は制服に着替えていた。
自然に鼻歌も飛び出し、満面の笑みを浮かべている。
受験の終わった唯にねぎらいの言葉をかける余裕さえある淳平だが
そんな姿が唯には「なんか気持ち悪い」といわれる始末。

満面の笑みの理由は『東城』だった。

ちょうど一年前。
屋上で出会った姿に恋をして
そのあと同一人物と知らないままおさげの東城を好きになって
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そして今やっと思いが通じ合えた気がして…


真中の妄想がスタートする。
東城と遊園地デート。
手をつなぎ。肩に手をまわし。腕を組んで…
肘にやわらかいものがあたって…

帰り際、両手を肩に置いて 
お互い少し真剣に見詰め合って
そして東城が目を閉じたら 俺は唇を…
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『そのあとは?』
何でシーツの上に転がっている…

この恋が上手くいきそうな分妄想がリアルすぎて。
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「真中くん」
妄想から冷めたら目の前に東城。
そんな妄想にふけっていた自分が恥ずかしくなる。

二人並んで登校する中
「俺朝5時頃なんとなく東城のこと考えてたら眠れなくなって」
「…うん あたしも…」
「え」
朝から幸せ一杯の真中。


そして学校。
休み時間のなにげない風景だがさつきの目には違って見えた。
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東城の様子を歯噛みしない真中。
そんな真中の後を追う東城の視線。
しかしその様子に気付いていたのはさつきだけではなかった。

天地も気付いていて、利害関係が一致しているさつきに対して共同戦線を提案をする。
「あたしこれ以上真中にみっともないとこ見せるのやだし!」
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みっともなくたっていいだろう!? 欲しいものが手に入れば!!

本日の下着を確認し、勝負に出ることを決意したさつき。
『今日の放課後は絶対東城さんを映研の部室によこさないでよね…』

言葉と下着の意味に動揺を隠せない天地。

そして映研部室内。
ストーブをつけカーテンを閉める真中に、さつきはこっそりと部室のカギを閉める。
「で? 見せたいものって何?」
「それはいいから早くストーブつけてよ」
「このニオイ得意じゃねーんだよなぁ」
「…でも 裸になるのには寒すぎるでしょ?」

硬直する真中の前で脱ぎ始めるさつき。
セーター。
リボン。
「あたしやっぱり真中が好きだから」
スカート。
スカーフ。
「こーゆーこと東城さんに先越されたくない」
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「練習のつもりでいいから」








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