「綾ちゃん!」
文芸部の真紀ちゃんが教室で東城に話し掛ける。
「なあに真紀ちゃん」
「ねぇまだ片思いの人に告白してないの?」
「え…ええ!? な、なんでいきなりそんな話に…」
「だって文化祭も終わったし少しは時間に余裕あるでしょ? 早くしないと受験で忙しくなるしそれに…」
「それに?」
「ほらぁもうすぐあるでしょ 高校生活最大のイベントが…」
●胸躍る待望の行事がやって来る!!
高校生活最大のイベント。
それはクリスマス…。
もそうなんですが、その前にこれがあります。

「2年生の秋って言ったら修学旅行でしょーっ!?」
修学旅行。行き先は京都・奈良。
男子と女子が何日も一緒に昼夜を共にするイベント…。
この期間は何か特別なことが起きる予感が…。
と過剰気味な期待に胸いっぱいの小宮山。
観光コース作りもまだ決まってない真中たちの班。
さつきの友達の『涼子』ちゃんも嘆くほどなんにも決まっていないようである。
そこに黒川先生から映研部員達に呼び出しの放送がかかる。
内容は、先日応募した「高校生金の鷲映像コンクール」の結果発表である。

「おめでとう おまえ達の作品は努力賞だそうだ」

結果は『努力賞』…。とたんに沈黙する映研の面々。
「わー あれ? あれ? どうしたんですかぁ? せっかく受賞したのにぃ」
何も知らないちなみだけが盛り上がった中で、美鈴が一喝する。
「バカ! みんな結果に不満なんだよ!!」
85作品中15位あたり また入賞作品はすべてノンフィクション作品。
もともと戦う土俵が違ったとはいえ、真中の表情は冴えない…。

そしてその脚本を書いた東城はもっと責任を感じていた…。
中学のときのように、ひとり屋上に上がり空を見上げる東城。
「10位まで全部ノンフィクション…か あたしの脚本がコンクール向きじゃなかったのかも…」
そこへためいきをついた真中もやって来る。

突然の真中の出現にあわてふためく東城はバランスを崩し真中の上に落下する。
…そうまるで初めて出会ったときのように。

『なんか中学の時思い出すなあ 夕焼けバックに空から降ってきて…』
「…あ、中3の冬…屋上でこーゆーことあったね…あの時も真中くんがいたよね」

「2回もドジなとこ見られたなんて、こーゆーのもなにかの縁なのかな…」
あの時、東城はメガネを外していたものの受け止めた男が真中だということを知っていた。
「真中くんどうして屋上に来たの?」
「…ちょっと考えたいことがあってさ…」
「…コンクールのことでしょう?」
「…あたしの脚本のせいだよね」
「…でもやっぱり賞狙いたいでしょ? あたしはあーゆー話しか書けないし…」
だんだん涙声になっていく東城。
冒頭の真紀ちゃんの言葉がフラッシュバックする。
『綾ちゃん。好きな人に早く告っちゃいなよ』
「だから来年の作品は…その…」

泣き出しかけた東城を支える真中。
「言っとくけど俺は、これからも東城と映画作るつもりだよ!?」
「俺は東城のストーリーで絶対いけるって思ってる!!」
精一杯の言葉で東城を励まし続ける真中。

そして真中の胸の中に飛び込む東城…。
「さっき中学のときと似たようなことあったでしょ…? あれ…運命って思ったら…ダメ?」
「東城…」
このあと東城からの告白が…。
と思われたのに、またしても邪魔が入った。美鈴とちなみである。
ふたり抱き合ってる現場を東城が「事故」と言い訳するのだが、あまりに否定するものだから真中自身も心配になる。
『俺と抱き合ってるの見られるのがそんなにイヤなのかな…』と。
バイトの後に西野と会う真中。
泉坂高校と重なるように桜海学園も修学旅行があるそうだ。
「京都・奈良かあ。あたしたちも寄るけど、会える…わけないか」
会話の中にふとしたことからでてきた『運命』という単語から東城のことを思いだす真中。
カンのいい西野はうわの空の真中が何を考えているのか見抜いてしまう。
そして。
「やだな。こーゆー時いつも思うんだ。淳平くんと同じ学校行っとけばよかったって。あたしの知らないとこで淳平くんはいろんな人と思い出作るんだね」
『西野は何かを予感していて、東城は俺との出会いをふり返ったりしているのかな…』
そして修学旅行当日の朝。
新幹線に乗り込む前にさつきが駆け寄ってきた。
「真中! あたしこの修学旅行でふたりの楽し〜い思い出、ガンガン作る気でいるからよろしくねっ」

あっけに取られる真中の背後にはちなみの姿があった。
真中がもてる理由を探るためについてきたのだろうか?
高校最大のイベント修学旅行
やっぱり何かが起こりそうな予感…!!
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