ふたりきりの修学旅行を楽しむために、真中たちが考えたのは『生徒の入れ替え』である。
西野とちなみが入れ替わるのだ。
うーん。ちなみはこのために来たのか…。
河下先生のこの伏線は見事だね…。こんなこと考え付かなかったよ。

「おまたせ」
そして西野のセーラー服姿は いま、ここだけでしか見れないっ!!
「じゃあ、あたし今日の班行動の間この人と一緒にいるから、あ、あとのこと頼むねトモコ」
そして何よりすばらしいのは、トモコさんだ。
この行為がいけないことだとはわかってる。
場合によっては連帯責任を負うこともあるだろう。
しかし、友達のために危険をかぶる…。

「楽しい思い出作ってきなよ!!」
オトナです。素敵です。惚れそうデス…。
そしてデートコースとして真中が選んだ場所は『集恋神社』
知る人ぞ知る恋愛成就の神様を奉る神社である。
完璧にエスコートして最高の思い出を作るつもりだったのだが…
そこは来るだけで2時間もかかる穴場であり、他にはどこにも寄れない。

そして人影もない神社に着く二人。
そう。ここでふたりは恋愛成就の神様に誓いを立てる予定だったのに…。
好事魔多し。
なんと桜海学園の先生がやってきたのである!
桜海学園に侵入したときにナギナタを振り回していた先生です。
「とりあえずどっか隠れないと…」
慌てて境内の下にもぐりこむふたり。

「どわっ!!」
ちなみの短いスカートを西野がはいたらもっと短くなるわけで…。
普通こんなに人気の無い神社で大声出したら先生に気づかれて当然なのに、
おまけに「西野」とか呼んでるし…。
幸いにして境内の奥の暗がりまで潜り込んだため
見つからなかったが、
ふたりは境内の下で重なり合っていた…。

「ごっ、ごめん重かった?」
「コラ! どさくさに紛れてどこ触ってる!」
このままでしばらく過ごしていたい最中に
「いいから外覗いてみて!」 と叱る西野。
様子を見に境内の下から出てみた真中だが、今度は黒川先生がやってきた!
「どうして戻ってくるの!?」
「こっこっ、今度はウチの学校の先生が来たー!!」
あわてて潜り込む真中、

今度は西野と密着である…。
「いっ、言っとくけどこんな所で変な気持ちにならないでよ!?」
一生懸命に、真中なりにそんな気持ちにならないようにしているけど…。

「ねえ あたしの方が変な気持ちになってたらどうする…?」
すでに色香漂うそんな顔で見つめられたら…。
それに西野からの誘惑はいまが初めてではない…。
「…西野」
真中が動いたその瞬間…!!

この神社を出るタイムリミットに設定したアラームがなってしまう。
「ごめんね アラームなんてセットしなきゃよかった…?」
この旅行中。旅に出た開放感からでしょうか。不思議なくらい女の子がみんな積極的です。
「〜〜そっ。そんなこと…」と強がり言いながらも
惜しかったなぁーっていう真中の後ろ姿が哀愁。
せっかく来た恋愛成就の神社。
真中は当初からの予定通り『縁結びのお守り』を購入する目的だった。
「ちょうどよかった! えーとこの1000円のひとつください」
「え!?」
西野は清水寺で買ったお守りを落としたことを伝える。
「…ほら、例のあの時…びっくりしちゃって、そのまま落として行っちゃったから…」
実は西野の落としたお守りは、真中が拾っていたのである。

「ほら…このお守りだろ?」
「…うそ…」
落としてしまった以上。もう手元には帰ってこない。
あきらめていた西野の前にあのときのお守りが手渡される。
お守りの効果かはわからないが、西野の落としたお守りを拾ったことで、
いまこうして二人だけの修学旅行を楽しんでいる。
そーゆー風に考えるとそうなのかもしれない。
相変わらず西野の態度はビミョーだけど、
それでも俺は西野にまた一歩近づけたと思った。
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