
扉絵。
時はバレンタインデー目前。
ヒロインたちがそれぞれに想いを形に込めるべく買い物に余念がない。
テアトル泉坂も、バレンタインに便乗すべく
恋愛映画を上映する予定である。
バイトの帰り。真中は西野と一緒に帰る。
これも全ていつもの当たり前の生活。
気のせいか西野からチョコレートの匂いがしてくる。
去年のバレンタインデー。
西野からのチョコレートと知らず、
玄関先に置かれたチョコレートをさつき手作りのチョコと思い
食べた真中にとって、西野からのチョコは直接もらいたいのである。

『ああ神様。今年こそ、この娘の手から直接チョコレートがもらえますように…!!』
そしてバレンタイン当日。
なぜか毎年この日だけは男子生徒の様子があわただしい。
小宮山も机の中の掃除に余念がない。
そういう行事に縁遠い面々も一応チョコもらうために早く登校してるワケである。
そこへ小悪魔『ちなみ』が登場し、そんな面々の目前でチョコを渡す。

「はいっ。真中さんっ! ハッピーバレンタイン」
一瞬で周囲の空気を凍らせるこの演出…。
「どうしたんです? 早く受けとってください」
「な、何で俺に…?」
「ちょっと待ったー!!」 と小宮山。
「俺だって映研の先輩だよな!?
てことは、それが義理チョコだとしたら、俺の分もチョコあるのー!?」 と質問するが。
ちなみの一言は周りの空気よりも冷たかった。
「ありません」
しかしこのチョコには、『爆弾』が入っていた…。

『ちなみがホワイトデーにほしいもの』 とリストアップされた手紙入り…。
お返し狙いのバレンタインチョコ…。
こんなのを食べた日には、何倍返しをする必要があるのであろうか…。
ちなみにチョコを返すべく廊下に出た真中の目に写ったのは
さつきとそのファンである運動部の面々との
廊下で派手な追いかけっこを演じている姿である。
さつきは運動部の面々にもチョコを用意していたのである。
義理とはいえ1個100円を30個も用意したという。
「みんなチョコには縁なさそーな奴ばっかだし、ここまで慕われちゃ…ね」
「そーゆーとこが、みんなに好かれる理由なんだろうな」
「アイツらは多分手をさしのべてくれる女なら誰でもいいのよ。
女に免疫ない分かまってもらえただけで、好きになっちゃう!」
…さつきの優しさが垣間見えるシーンですね。
そしてもちろん真中の分も忘れてはいない。

「はい! 真中。チョコレート!!」
「あたしだと思ってやさしく食べてね」
…。
どういう意味だよ!?
真中用のチョコとして、別枠で取っておいたはずだが正直自信がなかった。
というのは運動部の面々はさつきの用意したチョコを箱ごと奪い取ってしまったからである。
案の定。真中の手には運動部用の義理チョコ…。
本命用はラグビー部のキャプテンの手に入っていた…。
キャプテンの歓喜の号泣シーンが私としてはツボである。
「さ、さつきちゃん。ひそかに俺のことを…」
そして真中は教室前に戻り、東城を見かける。

「あれーっ。東城」
急に呼びかけられた東城は、そのままバランスを崩し転んでしまう。
せっかく夜中の2時までかけて作った包みを落としてあわてふためく。

「ま、真中くん。あの…これ…。よかったらもらってください」
このセリフの前に 「あっ、あたしのは義理じゃな…」
と思わず本音を口走るシーンがまたいいんですっ!!
かわいいよなぁ東城…。
今回の話で一番傑作なシーン。
落としてしまったチョコレートケーキの安否を確認する二人。

「わーっ。チョコレートケーキの上でクマがエッチなことしてるー!!」
言った外村の天才的ツッコミが最高によい。

「とっ。とにかくそーゆーイミじゃないからっ…!」
…。
どういうイミだよ!?
浮かれている真中を尻目に、
外村の携帯に西野から電話が入るが
「電波悪いからまた電話する」と伝言を残して切れてしまっていた。
その後も電話は鳴らず、気になってしょうがない真中。
チョコを催促するみたいで格好悪くて電話もできない。
去年のように玄関先にチョコを置いてあるわけでもない。
そこに玄関チャイムが鳴る。
西野が訪ねてきたと早合点し、勢いよくドアを開けるが。

唯だった。
「淳平! これ一緒に食べよ〜っ」
西野からの電話の内容が気になってしょうがない真中。
PM5時50分
西野からの電話はまだない…
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