FC2ブログ

いちご100% 第099話 「放さないで」 

「何かのトラブルが発生したらしい。停電したままずっと動き出さないんだ」

観覧車が止まったことで、地上はざわついている。

その頃。唯と大草が合流したようだが
観覧車内の二人にはそんなこと知るよしもない。

t_099-01.jpg
上空120メートルの密室の夜。
二人は抱き合いながら、動き出せずにいた。

「もしかしてあたし超能力あるのかな」
「…え?」
「このまま止まっちゃえばいいのにって思ったら止まったでしょ?」

なにげないジョークで場を和ませる西野。


t_099-02.jpg
しかし真中の視線は西野のスカートの中…。

「どこ見てんの淳平くん…」
「ご、ごめ…」

「…って、言っても…淳平くん以外の誰かに見られることはないのか…」
と言いつつ、下着を手で隠しているのに左足は立てひざってどうなの?

『このセリフって…。俺、誘われているんだろうか…』

当然真中だってひとりの男である。

胸元からのぞく谷間。
手のガードが外れつつある下着。

真中は生唾を飲み下すと同時に動き出した!

t_099-03.jpg
そっと西野を抱きしめる。


しかし西野は落ち着いていた。
「淳平くん。少し話したいいんだけどいいかな…」

あわてて離れた真中に
t_099-04.jpg
「あたし淳平くんに会えて本当によかったって思ってる。
ありがとう淳平くん。
淳平くんがいなかったら自分が進みたい道見つからなかった。あたしも淳平くんの夢、応援するね」


なんだか『サヨナラ』って言われた気がした。


停電も復旧し、観覧車は徐々に下っていく。
夜景も徐々に終わっていく…。


はずだった。


t_099-05.jpg
「…淳平くん。…ドア…開いてる…」

パニックはまだ終わらない。

さらにゴンドラ自体がドアのほうに傾いていく!
普通なら大事故モノである。

t_099-06.jpg
「淳平くん。あたしのこと放さないでっ!!」

非常事態にもかかわらず、性的にも非常事態となる。

『ホントに辛いのは腕よりも、どっちかっていうと下半身のほうだったりして~っ』

…余裕あるじゃねーかよ。真中。



結局無事に地上に戻り事なきを得た二人。

ダブルデートの帰路。
大草に送られて帰っていく西野の後ろ姿を見ながら、
真中の気持ちは揺れていた。

『来年の今頃は、もうパリに旅立つ西野。それまでにあと何回会えるんだろうか』
『引き止めたって留学をあきらめない。
わかってはいるけど…少しは引き止めてみればよかったかな…』


大草は西野に質問をぶつけていた。
「真中と観覧車の中でいいカンジだったんじゃないの?」
「…キミが想像してるようなことは何もしてないよ」

「真中は今も…いや今の方が、西野のこと好きなんだと思うけど」
「…そうであってもなくても」


t_099-07.jpg
「あたしは一度淳平くんにフラれてんだもん。
だからあたしからは何もできないよ。もう傷付くのはイヤだから」

「たとえあたしが今でも淳平くんを好きだとしても、怖くて何もできないと思う。弱虫でしょあたし」


切ない。
真中の想いも西野の想いも、つながっているのに…。
真中の優柔不断のせいで、西野の心に壁が生まれているなんて…。





そしてホワイトデーの季節がきた。

さつきとちなみにお返しをした次は…東城。
違うクラスだと、どうしても渡しづらい。話し掛けるのも大変なのだ。

なんとか一人になったときに渡したい。

放課後。東城の後をつけて渡すタイミングを計っていたのだがなかなかきっかけがつかめない。


とうとう着いた先は「泉新ゼミナール」 学習塾である。


「塾…ね。俺には縁のない場所だな…」 
と階段を降りかけたとき、女生徒とぶつかりそのまま転げ落ちてしまう。

t_099-08.jpg
「ん?」

出会いはいつも突然。 
目前に広がるありえない風景。









この記事の原作はこちらまで

スポンサーサイト



[ 2006/01/02 03:27 ] いちご100% | TB(0) | CM(0)
コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

注さん

  • Author:注さん
  • このブログの原動力は
    みなさんの足跡と拍手です。

    スパンコメントは即消去。

    御意見・感想などは
    こちらからどうぞ↓
    ko-yu-no_chuusan★excite.co.jp
バナー作って頂きました。
あずきさんからの頂きもの。 リンクの際にはご自由にお使いください。

chusan.jpg

全ての記事を表示します。
全タイトルを表示