
思わず飛び出してしまった言葉。
それは東城の本当の気持ち。
「『違うよ。あたしは真中くんのことが』…。何? 東城さん」

「…じゃなくて! 真中くんからもみんなに説明してって頼んどいたのにな
あたし別に天地くんとつきあってるとかそーゆーんじゃないんだって」
幸い、話はうまく入れ替わった。

「まあ東城さんも協力してくれるよね。
向井と真中淳平をくっつけちゃおうっていう作戦」
こずえとしては真中のことが好きかはよくわからない。
他の男の人は相変わらず苦手なのだが、
真中だけはありのままの自分を受け入れてくれる感じがするのだと言う。
そう。東城もそんな真中にありのままの自分を受け入れてもらったことがあるのだ。
中学生のとき。
あまりクラスに馴染めなかった自分が、独り屋上で書き綴った小説。

『東城はスゲーよ。スゲー才能持ってるよ。だからもっと自分に自身持っていいんだぜ?』
こんなところでおさげの東城が出て来るなんて…!!
ああ。ビックリした。
こんな感じだと次出てきたら画像大きくしてあげなきゃいけない。
そんな回想をしていたら真中たちとすれ違う。
何気なくこずえの肩についていた糸くずを取る真中だが
こずえはひさしぶりに大声を上げてしまう。
「あれ? 俺のことは平気だったのに…」
「違うってアイツあんたのこと意識してんのよ」
さっそく舞が援護射撃。
突然の言葉にすっかりこずえの事を意識してしまう真中。
こずえもまた、真中の前でそーゆーことを言われてしまったため意識してしまう。

塾だというのに、勉強しに来ているというのに、互いに妄想が止まらない。

恋人同士だったら、やっぱりキ、キス…はするよね?
あ。でも…
もっとすごいこと求められたりして…

偶然に見えてしまったこずえの下着。
真中もまた、この映像から妄想が始まる。
『も…もう一回見せてくれないかな』

「うん。いいよ…」
「ホント!?」
「もっと近くで見る…?」
…スト○ップ小屋の風景かこれは?
塾も終わり、こずえを送って帰る真中。
この光景も全然違和感なくなるほどになってきた。
そしてこずえの家の前。
「今日はあまりお喋りできなかったけど、また面白い映画あったら教えてね…」

真中の背中を見送りながら、こずえは別れ際のキスをイメージする。
そして深夜12時過ぎ、コンビニで立ち読みしたからもあるが、
すっかり家の者が寝静まった頃帰宅する。

着替えを済ませベッドに入ろうとしたそのときである。
ベッドに人の気配を感じたのである。
『だっ。誰かいる!!』
唯か? いや違う。 まさか泥棒!?

一瞬目を疑った。
この娘は…。
何でこんな夜中に…。
しかも俺のベッドの上に…。

間違いないこの娘は 西野つかさ…!!
どーでもいいがこの吹きだしが邪魔だ!
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