
「でもあなたが好き
あなたのことがずっとずっと好き……!」
芝居。
演技。
物語の中のヒロインの告白。
そう。たとえ非現実であることをわかっていても。
そう。フィクションであることを承知の上でも。
東城の告白を演技だと自分に思い込ませるのは無理があった。

「これで撮影終わりだね。
ありがとう。あたし映画に出れて今は本当によかったって思う」

アドリブで言ったあのセリフ
全部物語のヒロインの言葉としてしまうには
真中にはどうしてもできなかった。
一瞬、泣いてるように見えた。
東城の本気の告白としか思えなかったのである。

驚きを隠せなかった。
たとえ演技だとしても
東城の口から「好き」って言ってもらえたことが…
撮影合宿最後の夜。
男性陣はバルコニーでバーべキューを楽しんでいた。
「卒業したら就職しよう」と考えた小宮山。
ちなみと結婚するために生活力をつける環境を作りたいのだという。
『好きな娘のために人生を選ぶ』
真中は小宮山の言葉から、ようやく大事なことに気付いた。
「あたし、真中くんと同じ大学目指すのやめる…かも…」
その発言は、真中と共に映画の道を進むことを断念するということである。
つまり今日の演技が最後。
二人で映画を作ることはもう…。
そこまで考えた真中は、自室へと走った。
今からでも間に合うかわからないが、ようやく受験勉強を始めようと決意したのであろうか。
女性陣は入浴中。
この合宿中に彼氏をつくったハッピーなちなみ。
真中との距離を縮めたわけではないが、楽しい思い出を作ったこずえ。
さつきは、東城の告白シーンを思い出していた。
どー見ても本音をぶちまけたよーにしか見えない告白シーン。
心の中で東城に宣戦布告する。

「えーい。負けてなるもんですかっ!!」
心のみならず、行動もともないます。
さすが感性の女の子。

美鈴は泣いていた。
気の強そうな女の子が実は涙もろかった…。
「先輩たちと合宿するのこれで最後だって思うと…
あたしも…すごく楽しく参加させてもらったから…」
素直ないい子だった美鈴。
こんな一面があることを知ったらファンが増えるだろーなー。
ホントにおいしいとこを持っていきました。
頭上に開く大輪の花火。
いくつもの火花と炸裂音が夜空に彩った光と音の競演。
今しかない一瞬。
期間限定の特別な季節。
何年たっても、何十年たっても
この夏の輝きだけは色あせてほしくない。
花火のように一瞬で消えてしまう光だけど
確実に夜の中空に何かを焼き付けたんだから。

こうして127話から136話にかけた
高校三年最後の夏合宿が終わった。
東城との別れ際。
真中には東城の告白が頭から離れなかった。

あの告白は、ヒロインの言葉を借りて出た、東城の本当の気持ちだったら…。
そんな期待が浮かんでは消え。
でも、もし。その期待が現実のものだったなら。
東城のことで迷いなんか全然なくなるかもしれないのに…。
だったら自分から告白すればいいのにっ!!
なんでこんなに受身なんだこの男は…。
そして部屋に帰りついた真中。
ひさびさ登場の唯の出迎えもそうだが、
もっとサプライズが真中の帰りを待っていた。

「あ…。
おかえりなさい。淳平くん…。」
西野が遊びに来てくれていたのである。
合宿が終わっても…。
この夏はまだ終わらない…。
まだまだ夏休みは終わらない!
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マンガの告白シーンを見て初めて涙が出ました(´・ω・`)
東城綾いい感じですよね^^