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いちご100% 第154話 「嘘ついた」 

「……あがってく?」

西野からの誘い。

もはや、ふたりの間に障害はない。



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そして扉が閉ざされる。


親のいない西野の家。

ふたりきり。

そして夜…。

ふと足元に目をやれば西野のと思われる靴が一足あるばかり。
本当に、今、この家には西野以外誰もいない…。



何かが起きるのを期待してしまうのは男の性である。



…ドアを閉めたものの、次の一歩が踏み出せない。
玄関先で立ちすくむ真中。


『だって。俺の頭の中。西野には言えないようなことでいっぱいで
 どうしてもそっち期待しちゃって
 西野と朝まで一緒なんて、俺にはまだ…』


男であるがゆえにいろいろな欲望が飛来しては消えていく。
どれも女の子には言えないような欲望である。



『はっ』
だが、真中は気づいてしまう。


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それは西野も?
西野も同じ事を考えている…?



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「どーしたの? 玄関口じゃ寒いでしょ。早く上がって。・・・ね?」

西野も今夜を期待している?
そして決意している?

真中は胸の高鳴りを隠せない。





…そしてふたりは一緒に夕飯を摂る。



「テキトーに座って。ありあわせの物しかできないけどいいかなあー」


中学生のとき。
西野はまだ料理が上手じゃなかった。

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スープの隠し味にマヨネーズとチョコレート入れるような女の子でした。

でも今は全然違う。
西野は桜海学園に通っている間に料理を学び、
将来は菓子職人になりたいとまで成長したのである。



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ふたりをつつむ甘い雰囲気。
向かい合ってパスタを食べながら、このあとの展開を探り合う…。


今夜は?
これ食べ終わったあと。
…そのあと。どうなるの?


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目を合わせる事が出来ないふたり。

可愛いです。
目が合っただけで赤くなってしまう西野…。


互いに緊張する。
互いに鼓動を静めることは出来ない。


そして。
お互いに口にしないこの先の展開。




食事も終わり、ソファに落ち着く真中。
しかし心は裏腹。
ソワソワし始めて落ち着いてなんかいられない。


このあと、いよいよ…なのか?

…やっぱり、男の俺から切り出すべきだよな。



そして西野が洗い物終わってリビングに来た瞬間…。

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ふたりの目の前のテレビが繰り広げていたのは

ふたりの願望。 『ラブシーン』だった。



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『に、西野。顔真っ赤…』

可愛すぎます。
女の子が顔真っ赤にしてるのってすごくイイです。

そして小さなセリフなんですが「はあ、はあ」と吐息が漏れています…。


これはチャンス?


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それを感じ取った真中は西野にキスをしようと…。



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「ちょ…。ちょっとストップ! ストーーーーップ!」

当然です。
こんなキス顔がだらしない真中では…。

「ごっ。ごめんね! その…嫌ってわけじゃないんだ。た。ただ…」



…そーだよね。
わかっていたよ。

毎回毎回そんなに都合よくいくわけがない。

今回もそーゆーつもりではないよな…。





って思ってたら…。



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「こーゆーのって。先におっ…お風呂入ったりするんじゃない?」

「あーっ。もうホント変な事言ってゴメン! ごめんねっ」


キ・キ・キ・キタ━━━お風呂━━━(゜∀゜)━━━お風呂━━━!!!!

西野もパニックをおこしています!

この顔を真っ赤にして…言うセリフが!



お風呂!


…ってことは?
…ってことですよね? (ってなんだよ)


今回はハズレなし?



というわけで風呂に入った淳平。
「あ。ある意味ものすごく順調に事が運んでる気がする」

もうこの段階で真中は覚悟を決めた

『西野の気持ちはすべてOKだ…』





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その時西野は真中の靴を隠そうとしていた。

皆さんもそーだと思いますが。
最初読んだ時はぜんぜんこのシーンを気にしていませんでした。

なんかの伏線?
なんて気に留めてる状況ではなかったです。

今回の話を醒めた目で読んでた人だけはなにかを感じ取ったかもしれませんが…。

注さんは、『はやくはやく次々…。』って感じで読んでました。

だって今回の話をフツーのテンションで読めた西野ファンはいないハズだ!


(注さんは東城ファンですが、こんなどきどきするシチュエーションなら派閥も超えます)



そして風呂を出た真中は西野の父親のスウェットを着ておどける。
「おじさんのスウェット少しでかいみたいで…」


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「あたしの部屋で待っててくれる?」

それだけ言い残し西野はバスルームに消えていく。


再び高鳴る鼓動。

「部屋で待ってて」

部屋でって…、



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『それじゃあ、このあと…』




今回、西野の下着シーンは一切ないみたいです。
あるのはこのシーンのみ…。


初めて西野の家に来たときはこんなシーンもありましたが

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下着披露。


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入浴シーン披露。


あの頃から比べるとこの物語も色合いが変わりました。
こんなシーンは全然描かれなくなったし…。




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大人しく部屋で待つ真中。
正座である。

背後の時計の秒針がやけに響く部屋。


今、下のフロアで、西野が風呂を浴びている…。
意識するなというほうが無理である。


ソワソワの絶頂。



『流れてく時間が長く感じる…。いや短くても困るんだけど
 はやく来てほしいような、このまま来なくてもいいような…。』




振りかえってみると西野の家に入るのはこれが…4回目。


最初は中学の時のふたりだけの勉強会。
結局勉強なんてしなかったけど

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「…うん。明日まであたし以外誰もいないから」



2度目は別れを告げられたとき。

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「だから今度こそ。サヨナラ…」



3度目は西野の手作りケーキの試食。

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たまたま覗いてしまったキッチンの中で西野は…。
日暮との抱擁勘違い事件。



毎回、西野の家に来ると大きなイベントがあった。
その都度読者はドキドキした。


だけど今回のドキドキは意味あいが全然違う。
ふたりを取り巻く状況はあの時とは違う。

もう、ふたりの間に会った人間関係の障害も環境の問題もすべて取り払われた…。




『…西野。バスタオル一枚で来たりして』



この真中のドキドキ感を注さんは否定しない。
読者のみなさんもこのシーンはドキドキしたと思います。

もうまるで自分が西野を待ってるかのような錯覚。
そんなヴァーチャル体験をジャンプ見ながら経験しました。


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そして西野が部屋に来る!!



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パジャマ姿の西野キタ――――――――ッ!!

湯上がり姿の西野キタ――――――――ッ!!

ちょっと照れてる西野キタ――――――――ッ!!




しかし、真中にはこの味を理解できなかった…。
「あっ。パジャマか…」

真中若い。
若すぎます。

西野がいきなりバスタオル一枚で来たら、キャラが違います。


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「悪かったな! 
 裸でバスタオルで来る自信なんてあたしないもん!
 淳平くんは東城さんやさつきちゃんのカラダ見慣れてるでしょ?
 あ、あたしなんてっ」


「あたしなんて。…ホント貧相だし…」


こーゆー拗ね方するものですから西野は可愛いのです。
また無防備な背中がさらにイイッ!!



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「ひゃ…」

真中が自分から抱きしめに行く。
ギュッ…と抱きしめる。
正直真中を羨ましいと思いましたよ…。


「そんなことない! 西野がいい! 西野くらいが俺はいい!!」


この発言はちょっといただけないな…。
いくら胸が貧相だからといっても「西野くらいが」はいらないと考えます。


でも、西野にとっては
東城やさつきよりも西野がいいと言ってくれたことがうれしいのである。


「ホントにホント・・・?」

あえて確認するのは、もっと聞きたいから。


自分だけを見てほしい。
自分の事だけを大切にしてほしい。



そして…。




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「じゃあ、見てもいいよ」


爆弾発言キタ━━━見ても━━━(゜∀゜)━━━いいよ━━━!!!!


西野ファンが。いや、すべてのいちごファンが驚愕したシーンと推測します。

つ・つ・ついに少年誌の限界への布石!?

本当に、み・見ても…いいの?
西野の裸が描かれるの!?

リアルタイムで読んでた注さんにとってこのシーンヤバすぎでした。
コンビニで立ち読みだったから
改めて周囲を見回してしまいました。


久々にど真ん中です。


「見てもいいよ」


言われたい! そして言わしたいよ!! (ぉぃ)



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「ホントにいいのか…?」
「うん…」


ドキドキな鼓動は臨界点!!

なんなんだぁ。
これは少年ジャンプだったよなぁ?
成年誌じゃないよなあ?


女の子のパジャマの前ボタンをはずしていく瞬間。
この瞬間が…死ぬほど好きです。 (ぉぃ)



思わず真中と同じように手が震えます。



いよいよ。
いよいよ…西野の。

西野の裸が…。
公開される…!?





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「な、なんだ今の音!! 西野! 誰かが家の中に…っ!!」
「あー…」



あーあ。やっぱこんな展開かぁ…。



ご両親のご帰宅です。

興ざめです。
今までものすごく盛り上がってただけにショックです。

真中だけじゃなくて西野ファンが大ショックです。


皆さんよく考えてみてください。
これは少年誌です。

期待していたシーンは本来あってはならないのです。



…と思いきや。



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「とりあえず隠れてくれる? 淳平くん」
「え」


か、隠れる…?

西野には全く焦った様子はない。
むしろ笑っているじゃないか。

一体どーゆーこと?
西野はこの状況を…楽しんでる?



「ただいま」

と言いつつ西野のお母さんが部屋に入ってくる。
まさか西野のお母さんも娘の布団の中に男がいるとは思わないだろう。

とんでもないシチュエーションです!!



だが問題はこのあとです。



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「にぃ~しぃ~のぉ~」
注さんイチ押し。この西野の顔。

いたずらが成功して喜ぶような顔。


さらにもう一個イチ押しを紹介。


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「あ、小声で怒鳴る、それ正しい」

このセリフとポーズにやられました…。



そう、西野は最初から全部…知ってたのだ。
親が帰ってくるのも…。
真中があわてふためくことも…。
全部。





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「嘘ついちゃったの。淳平くんのことが好きだから」

「…帰るのは、お母さん達が眠ってから…だよね?」



『好きだから。』

このシチュエーションさえもこの言葉の下に楽しめる女の子。
恋する女の子は女優にも悪女にもなれる。




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「西野…」

ふたりの鼓動が重なる。
ふたりの呼吸が重なる。

緊張した面持ちの中。
ふたりの命のリズムが響き合う。



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「あ、ちょっと待って!」


何だよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!

ここまで来てお預けですかぁぁぁぁぁぁぁ!




と思いきや違った。
もう寝てる事になってるから…電気を消す。

そうそれは普通のことだ。


そして何よりこれから起きるであろう出来事に備え明かりを消す。



今度こそ本当にふたりの間に障害は無い。


きっとふたりの脳裏には今までの記録が思い出される。



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中学の時。初めてのふたりきり。
まだ西野はぜんぜんコドモだった。


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高校一年のとき。
「淳平くんがしてみたいこと、なんでもしていいから…」
この時は、真中に勇気がなかった…。
だからふたりは別れてしまった…。


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「淳平くん。ま、待って」
西野17歳の誕生日の夜。
思い出の中学校の保健室にて。
この時は西野に運がなかった。


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「ちょっと待って西野」
久し振りの西野との対面はベッドの上…。
寝込みという最大のチャンスであったが、
真中は結局プラトニックを貫き通した…。


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「今夜は淳平くんに一晩中、話聞いてもらおっかな」
ふたりきりの3日間の逃避行。
西野が未来に向かって行き詰まっていた夏。

大声を出してしまった真中に対してビックリしてしまう西野。
そんな西野の顔に真中は再びプラトニックを貫いた…。




だけど。
今夜。ふたりはすべての束縛から解放される。

そう。それは愛するふたりにとって自然な流れ。

自分でその行為について責任がもてるのであれば。
そしてそこに倫理的な問題が何もなければ。



すべては自然な行為。



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そして二人は結ばれるっっっっっ!!



なんだこの表現はぁぁぁ。この描写はぁぁぁ。
なんなんだ、このフワフワトーンはぁぁぁぁぁ!!
・゚・(つД`)・゚・・゚・(つД`)・゚・・゚・(つД`)・゚・





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そして、おそらく深夜か明け方であろう。
帰っていく真中の後ろ姿を眺めながらのこの西野の幸せそうな顔。

もうそこには少女のあどけなさを超えた西野がいた…。









この記事の原作はこちらまで








ちょっとだけ余談。

「マンガがあればいーのだ」さんの記事にもありますが
今回の話は、下着姿一つ描かずにラブシーンを描ききっているのです。

中学時代の西野との一幕を今回の記事に書きましたが
直接的な下着姿や裸を描かなくてもシチュエーションやセリフだけで
ここまで魅力的に描かれるのです。

これが河下先生の真骨頂です。
大変見事な手腕です。


もはや二人の関係はひとつの事実によって深められました。
このとき注さん的にはこのあと数話で完結だな…。
と思っていたのですが実はまだまだ完結しないのです。

ではなぜ?
それはこのあとのお楽しみですね。 

…そう。まだ伏線が残っているのです。
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[ 2006/05/02 12:35 ] いちご100% | TB(0) | CM(6)
とにかくお待たせしました。

楽しんでください。
私は楽しみました。

[ 2006/05/02 20:34 ] [ 編集 ]
ごくろうさま。ここを書くのは大変だったでしょう。いや、それだけでいいのかもしれませんね。
「西野くらいが」というのは、その直前の「貧相だから」を受けているのでしょう。胸の大きさの話ですよ。
[ 2006/05/03 00:44 ] [ 編集 ]
ここまでホンとながかったですねー
もうすぐ最終回に・・・
いちご100%おわったらなにか次にもするんですか?
閉鎖するのは、かなりもったいない
あと、まっていたかいがkぁなりあったぁぁぁぁっていうものです。
最後までかいてくれるのをおまちにしています。
[ 2006/05/03 13:48 ] [ 編集 ]
「西野くらい」の件をちょっと修正しました。
こうすることで意味あいがつながると思います。



とりあえず最終話まで終わってもここを閉鎖するつもりはありません。
だからと言って次は何のマンガをとりあげるかは決めていません。


みなさんに逆にお尋ねします。
みなさんだったら何を読みたいですか?
恋愛?
アクション?
コメディー?
歴史?

(注意)
皆さんの希望に沿うかどうかの保証はありませんよ。

[ 2006/05/03 23:48 ] [ 編集 ]
神な展開、お疲れさんっす。

こういうドキドキする展開ってイイ。
この展開をコンビニで立ち読みだったなんて、
挙動不審になってたんじゃないですか?(笑)

あと、
自分が今、読んでみたいかもって思ってるのは、
恋愛+コメディー+アクション?の、
スクールランブルかな。

友達にこれのアニメを無理やり見せられたんですが、
爆笑でした。

頭文字Dやマトリックスの展開とか笑えた。
やっぱ、ラブコメっていいですね。

まだ、漫画の方は読んだ事ないんですが、
ちょっと気になってます。
[ 2006/05/04 15:56 ] [ 編集 ]
コンビニでドキドキしながら立ち読みしてるオッサン。
やっぱ挙動不審だよなぁ。

『スクールランブル』は未読なんですよね。有名な作品ですが注さんはこまめにマンガをチェックしているわけではないんで、これからチェックしようと思います。

[ 2006/05/04 18:41 ] [ 編集 ]
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