
あのキスの一件以来。
水面は一週間近く学校を休んでいた。
それでも由紀は相変わらずユキになってセルフポートレートをしていた。

ひだりの笑顔。
水面の泣き顔。
二人と同じ表情をすることで二人の気持ちが解るかもしれない。

だが、由紀だって気がついている。
そんなことでは全然前に進めないってことくらい。

そしてそんな現場を姉に見つかってしまう。

しかし、姉は理解者だった。
「悩んだり迷ったりしたときは相談していいんだから」
ここではレビューしてないけど
ずっとピエロ役かと思っていた姉だが
なかなかにいい味を出している素敵な姉なのだ。
この先もっと活躍していただきたい。
って。
・・・あれ!?
ちょっとおねえさん?成年誌のパワー恐るべし・・・。そして2学期中間テストシーズン。
黒川水面は再び学校に戻ってきた。
キ・キ・キ・キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!メガネ外したら超美人設定どこのいちごだよ!?
どこの東城さんだよ!?
おさげと黒ぶちメガネはどこいったんだよ!?戻ってきた水面は別人になっていた。
以前だったら男子と一緒に帰るのも何かと人目を気にしていたのに。
部屋で3日間泣きはらしたら、いろいろ考える時間が出来て。
「わたしは怖がって誰にも心を許したことがなかった
でも池田ならいいよ
いまなら心ごと全部あげれる準備があります」キスから始まった水面の想いが由紀にぶつけられる。
「先着一名様 つかみどりだよ」こーゆー告白セリフってオシャレだよね。
この手をつかんだら水面の告白を受けることになる。
由紀は瞬間迷う。

この土壇場でひだりの告白が脳裏を横切ったのである。
そして
由紀が真中以上にダメ男ぶりを発揮する。

「もっと自分を大切にして」
もう。
ゆびさきをよく知っている読者の方には耳タコですが
この由紀って奴はなかなかに鬼畜です。
絶対にこの男を好きになってはいけません。
一応主人公ということもあり、彼の視点を中心に世界が回っていますが。
これからもっと複雑な人間模様を醸し出す危険人物です。女の子の場合。
告白のあとこういった返事がきてしまうと
それなりに身構える。
身構えないわけがない。
「答えは今じゃなくてもいい」
その返事までの間にどんな気持ちで女の子はすごすことになるのか。

「告白って気持ちいいね」
だから水面のその泣き出しそうな目元が切なくさせてしまうんだって・・・。
去り行く水面の背中を見ながら由紀は
自分しか知らない黒川水面の魅力をかみしめていた。
髪
肩
口唇
心まで全部触れたいのに・・・。
水面の告白をためらう理由なんて何もないのに・・・。
その日の晩、由紀は突然の喉の痛みを経験する。
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