東城からもらったバター飴を放り込みながら、外村から宿題を写し始める真中に電話が入った。

西野からであった。
「もしもし淳平くん? 今日どうしてあのまま帰っちゃったの…?」
●切ない声に秘められた想いは…!?
目の前で二人が抱き合ってたからなんて言えるわけもなく。
「急用ができたから」などと苦しい理由をでっち上げる真中。
でもそんなつたない言い訳は見抜かれる。
「本当に急な用事があって帰ったの?」
「そ そうだよなんで?」
「別になんとなく…」
西野 台所で菓子職人と抱き合ってたじゃないか…。
そのことがいつまでも気にかかる。
だがここが一番肝心なところだが、真中がいくら気にしていても二人は今付き合ってるわけじゃないのだ。
もうすぐ9月。
9月は西野の誕生日がある。
去年の西野の誕生日に「一生忘れない」って誓ったけど、西野には何もしてあげられない気がする…。
そして教室にて。

「はーっ あっちいあっちい!」
制服の下から肌を露出させて涼をとるさつき。
「ねぇ 映画の編集ってまだ終わってないの?」
外村にCG処理を頼んでいるが思ったより時間がかかるようである。
夏休み明けでバイトがドッと辞めてしまい人手が足りなくなるからしばらく部活を休むことになったさつき。
教室の去り際

「真中なんてその気になればすぐに襲えちゃうんだから」
さつきだから似合う大胆発言ですよね。
その現場を見ていた東城。
映画の編集は外村の作業待ちなのでしばらく文芸部に出ることにしたが、ふと思い出して映研の部室に向かっていく。
『さっきり北大路さんカッコよかったなぁ…。あーゆーキャラクター書いてみたいなぁ』

このもじもじしている東城がすごくいいです。

「あなたなんてすぐに襲えちゃう」
言ったと同時に真中が入ってきて空気が止まる。
大胆に襲ってちょーだい!
そんな東城が見てみたいですよ!
結局その後何かあるわけでもなく文化祭の飾り付けや宣伝について調整しただけ。
映研の客寄せのことを二人が考えていたことで俺たちって気が合うんだな…と真中が解釈した一面である。
テアトル泉坂(?)の裏口で西野は真中を待っていた。

「こんにちは」
「淳平くんあたしに聞きたいことがあるんじゃないかって思って」
「なんで?」
すっとぼける真中であったが西野はそれを許さない。
「淳平くんっていつもそう いつだってあたしに本当の気持ち教えてくれないね 気をつかってるつもりなのかもしれないけど…」
「それとも知りたがりのあたしが悪いのかな 本音隠したままの方があたしたち仲良くやっていけるの?」
『壊れてく せっかくここまで二人の距離を縮めることができたのに』
中途半端な自分を責める真中。
西野と付き合ってたときも他のことばかり考えてた。
別れた今西野が誰と何したって責めることはできない。
『もう 終わりだ』

「あたし 日暮さんとはなんにもないよ?」
あの日台所で抱き合ってたことは完全な真中の誤解ということが判明。
チョコソースとゴキブリを見間違えたため…。

「淳平くんはバカだよ… あたしあんなの抱き合ったなんて思ってないもん」
西野はそっと真中に近寄っていく
「え? 西…」
「抱くっていうのは…」

「こういうことだよ淳平くん」
●つかさ、遂に本気モード突入!?
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